こんにちは、まるぶん不動産です。
前回、NHKで見た韓国・ソウル江南(カンナム)にある「ソウル最後のスラム街」、タルトンネの話を書きました。
再開発が進み、行政は住民に新しい住まいを提案している。
普通の家賃の6分の1。安いところを見つけてあげている。
それなのに、住民たちは
「ここを離れたくない」と言う。
最初は正直、
「なぜ?新しくて安全な場所のほうがいいのでは?」と思いました。
でも見ているうちに、それは単純な話ではないのだと感じました。
家賃が0から少しでも払わないといけなくなるからかもしれないです。
まるぶん不動産自身にも重なる話
まるぶん不動産は、実家の長屋の売買に関わったことがあります。
叔母は、早く売りたくて仕方がなかった。
でも、両隣の方がなかなか動いてくれませんでした。
結局、90歳のご婦人が亡くなられたことをきっかけに、ようやく売買が進みました。
もう片方の75歳の男性については、次に住む場所まで一緒に探しました。
この経験があったので、今回のタルトンネの番組は、どこか他人事ではありませんでした。
韓国の話なのに、日本の、しかも自分の
仕事ととてもよく似ていたのです。
歳をとるほど、場所を変えるのは難しい
若い頃なら、
「新しい場所でやり直そう」と思えることもあります。
でも年齢を重ねると、それがどんどん難しくなる。
新しい環境に慣れること。
新しい人間関係を作ること。
新しい生活リズムに合わせること。
お金の問題もあるかもしれない。
それは想像以上にエネルギーが必要です。
だから、
「今のままでいい」
となる。
たとえ古くても、不便でも、
そこには慣れた日常がある。
それを手放すことのほうが怖いのだと思います。
「ここが好きなんだ」という言葉
番組のインタビューで、ある住民が
「ここが好きなんだ」
と言っていました。
その言葉がとても印象に残りました。
好き、というのは理屈ではありません。
便利だからでもない。
新しいからでもない。
そこに人生があるからです。
毎日見てきた景色。
顔を合わせる近所の人。
コミュニティはしっかりある感じでした。
環境からしてプライバシーの確保難しいのもあるかもしれないけれど、皆で力を合わせてる感じはしました。
何十年も積み重ねてきた時間。
でも、それでも考えなければいけない
とはいえ、不動産の仕事をしていると、
「気持ちだけではどうにもならない」
という現実もたくさん見ます。
古い家は傷む。
管理ができなくなる。
空き家になる。
家族に負担が残る。
誰かが決断しないと、問題は先送りになるだけです。
だからまるぶん不動産は、
「好きだから残る」
だけではなく、
「これから先どう生きるか」
を考えることも必要だと思っています。
まるぶん不動産は、まだ引っ越してみたい
まるぶん不動産は今なら、まだ引っ越してみたいと思っています。
新しい場所を見るのも好きですし、環境を変えることに少しワクワクもあります。
でも、これが10年後、20年後だったらどうだろう。
もしかしたらまるぶん不動産も、
「ここを離れたくない」
と言っているかもしれません。
そう思うと、人の気持ちは簡単には否定できません。
まとめ
タルトンネを見て思ったのは、
人は家に住んでいるのではなく、
“時間”の中に住んでいるのかもしれない
ということです。
だから簡単には離れられない。
でも、人生には決断しなければいけない時もある。
その時に、
思い出に縛られるのか
未来のために動くのか
そこが大きな分かれ道になるのだと思います。
不動産は、建物を売る仕事ではなく、
人生の節目に立ち会う仕事なのかもしれません。


